菅田将暉がすごい。

最近Amazonプライム・ビデオで邦画やドラマを観まくっています。

元々某有名ビデオレンタル店に15年程勤めていました。その頃はしょっちゅう大量に旧作を借りて洋画、邦画、アニメ、お笑いを漁るように観ていたのですが、最近ではやはりネット配信が当たり前の中、沢山選べると逆に自分が観たいと思う作品が中々なくて、結局有料コンテンツになってしまう(まあAmazonプライム事体が有料なのですが)なあと感じてたところ、気になっていた作品が次々と更新されているではありませんか!

 

で、余暇を利用して視聴した作品を紹介します。

 

あゝ、荒野 前篇

あゝ、荒野 前篇

 

 

 

あゝ、荒野 後篇

あゝ、荒野 後篇

 

 歌人、寺山修二の唯一の長編小説「あゝ、荒野」を現代、じゃなくて近未来の2021年を舞台に映像化した作品。主演はこの作品で日本アカデミー最優秀主演男優賞を獲得した菅田将暉

2017年の作品なので既にご覧になられた方も多いとは思いますが、菅田将暉がアカデミーを獲ったことで作品を初めて知りました。

で、いつか観たいなーと思ってたらAmazonプライムに登場しておりまして、いの一番に鑑賞した次第です。

 

個人的な感想を(ネタバレ含む)。

 

第一印象はあしたのジョー?でした。時代的にはあしたのジョーがパクったのかもしれませんが、少年院上がりの新宿新次と吃音症のバリカン健二が出会い、お互いに切磋琢磨しながらプロボクサーを目指し、そのなかで孤独や恋愛など経験し成長する姿を描く青春ムービーです。

少年院上がりの新次は野性的でジョーそのものだし、バリカン健二はおっとりした性格がマンモス西だなあと。でもそもそもあしたのジョー連載時にライバルの力石徹の葬儀をやろうと発起人になったのが寺山修二だそうなので、何か関係があるのかもしれません。

 

とにかく菅田将暉をはじめとしたすべての役者さんの体当たりの演技は必見かと。原作がある作品なので、ある程度お話しに無理があったり、これ必要かな~?なんていう場面もありますが、軸となるボクシングシーンやそこに付随するトレーニングシーンなどなかなかの迫力です。濡れ場が多いのも青春とはそういうものだから(?)しょうがないかなと。

 

 

そこのみにて光輝く

そこのみにて光輝く

 

 次に鑑賞したのが「そこのみにて光輝く」です。主演は綾野剛。これも少し前の作品ですが、なぜかスルーしていて、あゝ荒野をみたらおすすめに上がってきたので鑑賞。

 

なんの先入観や情報もなく鑑賞したのですが、これがなかなかの名作感があり、観てよかった!と思いました。

 

舞台の函館の美しい情景、登場人物の生々しい肉感と演技、ねじ曲がっている恋愛と人間関係のストーリー、物語を盛り立てる音楽、絶妙なバランスで仕上がっている映画だなあと思いました。調べたら監督は呉美保監督という自分より若い女性の監督さんで、以前の作品も評判の高い知る人ぞ知る監督さんだそうです。すみません。自分は存じ上げなかったです^^;

 

そしてたまたまなんですがどちらにも菅田将暉高橋和也が出ており、どちらの作品においても演技が突出してすばらしいのでそれだけでも見る価値ありかなと。

正直菅田将暉って線細そうだし、そんな幅の広い役者ってイメージがなく、見てくれが若者になんとなく人気があるだけのタレント、ぐらいしか思ってませんでした。

が、しかし!今回これらの作品を鑑賞し、イメージが変わりました!というか演技がすごすぎて引き込まれている自分がいました。

 

とにかく最近の邦画では久々に骨太の作品だなあと思います。ぜひまだ未鑑賞でしたらご覧ください。